2012年7月15日日曜日

クラフトワークのLEDネクタイをつくってみた

先日、クラフトワークが来日したときいて、いつかあのLEDネクタイを作ってやろうと考えていたのを思い出しまして、今なら資材も手に入るし知恵もついたしってことで勢いで作ってみました。

なんだLEDネクタイって

クラフトワークが近年のライブにて着用する衣装のひとつ。スーツをバキッと着込み、シンセサイザーを前に直立不動で演奏するメンバー。無表情なのにネクタイだけがチカチカ光るというところがうっかりおもしろいのです。

どうやって

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裁縫が雑で恐縮です

この実装では電池以外をネクタイの裏にすべて収めることとしました。電池も同じ位置におさまるとよいのですが、それだとボタン電池を使うのが現実的になります。使い捨てのボタン電池は気分的に避けたかった(ゴミ捨てが面倒)ので、エネループとすることに。

エネループ2本の電圧(1.2V×2=2.4V)を5Vに昇圧し、Arduino Pro Miniに供給。ArduinoからLEDを駆動させます。Arduino〜LED間は導電糸を通してつないでいます。

エネループ→Arduino間について

Arduino Pro Miniは5V駆動と3.3V駆動とがあるのですが、ボタン電池は1枚で3.0Vだし、単3電池は2本で2.4〜3.0Vだしってことで、いずれにせよ昇圧回路の実装が必須になります。昇圧回路は"なんでも作っちゃう、かも。"のミント缶USB充電器 for 携帯電話を参考に、リニアテクノロジーのLT1302を使って実装。ArduinoからLEDを駆動させるために多少大きめの電流が流れても電圧がぶれず優秀でありますが、国内ではRSオンラインでしか取り扱いがないらしいのが困っちゃうところ。少なくとも秋葉原にはなかった。

Arduino→LED間について

導電糸を使って、ネクタイの裏側に配線を縫い込みます。かなり久々のお裁縫。リード型LEDをネクタイに埋め込むには、位置決めのあとミシン用の太い針でぐりぐりして穴を開けます。そのまま刺そうとしても、布地が多層基板状態なので入りません。

導電糸について。電気を通す加工を施した糸で、ぼくはスイッチサイエンスさんから購入しました。銀かなにかを染み込ませて導通をとれるようになっているようです。導電糸の種類にもよるかもしれませんが、購入したものはざっくり20cmで10Ωくらいの配線抵抗をおもちの様子。ArduinoとLEDの間に入れる抵抗に比べれば小さいのでこの実装ではあまり気にしてませんが、電圧がきっちりシビアに必要な場面においては気配りが必要です。

もうひとつ。裁縫ではあたりまえなのかもしれませんが、導電糸をけちってギッチギチにすると、布地が引っ張られてネクタイが微妙にカーブします。実際困ってます。

光らせてみる

微妙に接触が悪いのがちょっとね。とはいえまずはこんな具合で。着るとこうなります。


まともな鏡を買おうと思う

これから

電源をどうするか問題。シャツの隙間から中に入れたりとしても、どこかで固定しなきゃいけない。ベルトかな。あとは、来月のMake Ogaki Meetingで自慢しますってところで。